自動車ディーラーに勤めるものが考える、初めての自動車保険を選ぶ方法とは
投稿日:2016年6月17日
初めての自動車保険を考えるうえで、長年自動車業界に身をものとして自動車保険はこうあった方がいいという思いがありました。その思いをみなさまにお伝えいたします。是非参考にしてください。
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私が考えるベストな契約締結先は?
ベストな自動車保険の契約締結先というのは、それぞれ契約者は性格や考え方も多種多様となります。私が考え方としては、いざ事故に遭遇してしまった事を考えてみて、事故の現場で相手方とのやり取りや、現場の対応ができるという方であれば通販型の自動車保険が一番お勧めではないでしょうか?
咄嗟の対応ができるとういは、場馴れした方ではないとできないということです。職業が営業関係の職種または接客業にやられている方(元も含む)、相手方に対してもプレゼンがと得意な方もお勧めです。
基本的に自動車保険を販売している損害保険会社の仕事は、契約者から預かった保険料をいかに交通事故等への保険金の支払を適正に支払うかが基本的な仕事です。自動車保険会社は、契約者(加害者/被害者)の立場に立って、保険金の請求の仕方等を手ほどきしてくれる損害保険会社は滅多にありません。逆にあまり聞いたことがありません。私は元々営業出身の元保険のプロですが、通販型には加入はしていいませんし、考えたこともありません。
私の場合、自ら加害/被害事故を何度も経験しており、私でも数ヵ月前に契約した保険内容は把握していないのが本音です。自分の経験から、身近に相談したい方(保険代理店)にすべてお任せしております。
何かあった場合でも即座に対応してくれる方が近くにいると随分安心することができます。その方が、事情で保険会社の代理店を変更になった場合でもその方の所属する自動車保険会社に契約をしています。今では少なくなった人と人の付き合いに徹しているような良いお客になりきなっています。
人生80年時代、ある統計によると運転免許を取得してから80歳まで運転したと考えると必ず一回は交通事故(加害/被害事故)に遭遇してしまうと言われています。それを考えると、保険会社の事故対応評価も選ぶ選択肢にもなりますが、まずご自身に自問自答してみていざ事故に遭った場合どういう行動を取るのかを考えてみていただくと、自動車保険の契約締結先の答えがでてくるのではないでしょうか?
私ならこんな補償の自動車保険に入る?
1998年に自動車保険の自由化がされてから、十数年経過します。外資系自動車保険会社の台頭(通販タイプの自動車保険の解禁)し、自動車保険の内容が充実し割引の範囲が拡大して、契約者にとっては選択肢の幅が広くなりとても良い話でした。しかし、保険会社の選択肢の幅が広がったことにより、以前は横並びの契約内容であった自動車保険が自動車保険会社によって契約内容が変わり、契約者ご自身が保険内容をしっかり把握、確認しないといけない時代になっています。
私は、元々自動車保険の元プロではありますが、私ならこんな自動車保険(補償内容)があれば、保険料が高くても加入を検討したいプランがあります。自分自身のカーライフに併せて完全カスタマイズ(自分用の自動車保険)してくれる保険会社があれば検討したいです。現在の自動車保険は、細かく細分化と規定化されている規格商品となっています。
自動車保険のサービス内容は、似たりよったりの商品なっています。例えば、自動車保険ロードサービスなどは保険会社各社では、無料で付いて当り前の商品です。私の個人的場合では、不要なサービスと考えていて、その分省いてもらい保険料を安くしてほしいと思っています。他にも、事故に遭遇し入院通院した場合、過失割合によって治療費の負担の割合が変わります。
過失割合がでた場合には、治療費の差額など出た場合、人身傷害特約が付帯されていれば差額を補填されますが、上限金額が設けられていており上限に達した場合には保険金が支払われない場合があります。それを、契約者のカスタマイズで無制限を簡単に選択できるような仕組みがあったりまたは、労働災害保険のような補償内容ある特約があれば是非加入したいと思います。
*労働災害保険による交通事故の治療費は、交通事故の過失割合に関係なく治療費が全額負担され入院中の休業損害もすべて保証されます。
自動車保険料が高くなると思いますが、もっと契約者の立場にたった自動車保険があれば本当に検討したいと考えています。私の場合、交通事故の遭遇し長期入院した経験があり、その治療で数百万円かかった経験をしている為、かなりの自己負担をした経験からしみじみ考えている補償内容です。
忘れもしない事故現場(ぶつけた相手が悪すぎた)
私が自動車販売会社に入社して数年、退職した営業マンの引き継ぎでとあるお客様の自動車保険を担当することになり、継続契約と担当挨拶を行う為にお客様宅へ訪問いたしました。たまたま、お客様は在宅で無事挨拶と自動車保険の継続契約を行うことができました。しかし、数日後お客様から会社へ連絡があり、『たった今、追突事故を起こしてしまったので立ち会ってもらいたい』旨の連絡をいただき、私は、最悪の事を想定し車を積載できるトラックで現場に向かいました。
現場に到着したとろ唖然!!豚が逃げ回っている光景が目に付き、いったいどうなったのと、お客様を探したところ、お客様も逃げ出した豚を追いかけている始末!!私も逃げ出した豚を追いかけ数十分、ようやく事態が収束しやっとお客様とお話しができることが可能となったので、事故の詳細を確認したところ、相手は、豚を出荷する為の営業ナンバーのトラックに追突してしまったらしく、トラックは横転し豚が逃げ出してしまったという事故のようでした。
しかしながら厄介な車に追突したようで、示談交渉が短期間で終結することをひたすら祈り続けるしかありません。お客様の車は、前方は大破してエアバックが開いた状態で自走は不可能となっていて、お客様のお怪我を確認したところ、現在は何もなく、顔に数か所のかすり傷ですんでいたようです。その日は、お客さまの事故サポートを行い、車を何とか牽引し、乗ってきたトラックの荷台に乗せ会社まで戻りました。
事故から数日後、示談交渉を確認する為に、自動車保険会社とお客様へ確認をしたところ今回の事故の過失割合は、お客様が後方から追突した事故であった為、お客様の過失は100%悪い状態となっているのは確実で、後は相手方にいくら保険金が支払いされるのかがポイントとなっています。しかしながら、被害者側からトラック転倒時死んでしまった豚の補償(荷物の補償)を要求していて、高級なブランド豚らしく2万円/頭を要求されているようで、自動車保険会社が豚の評価(荷物の評価)の金額で問題となっているようでした。私も初めての経験で貴重な体験をする事ができました。
大規模災害(水害)にも備えておいてください
私が、高級外車ディーラーに勤務していた時の出来ごとです。ある熱い8月のお盆休み明けの週末に、数年ぶりの主力車種の発表フルモデルチェンジの発表会の前々日に空の雲行きが怪しくなってきました。その日の天気予報は、太平洋小笠原近海に大型台風が接近し、ゆっくりと北上を続けているまさしく雨台風の天気図です。
この台風の影響か、私の会社(営業所)の天気は思わしくなく、だんだん黒い雲に覆われてきて突然の雷を伴った大雨が降りだしました。しかし、通常であれば1時間もすれば雷も収まり、晴れ間が少し見えてくるのではないかと思い私は、大雨に濡れながら車に飛び乗り、行きつけのお客様のところへ訪問に出かけました。
1時間経過しても収まる気配がなく、雨脚が逆に強くなっているような感じがしました。車のルーフには、雨水が叩きつける音がしていましたが、まるで雹が降っているのではないか思うくらいの大きな音ですが、その状況が3時間程続きたお陰で、お客様宅への訪問ができなかった為、一旦、会社へ戻ったところ、会社は国道沿いにある車が6台展示できる大きなショールームです。会社の目の前で大渋滞が発生していたこともあり、やっとの思いで会社へ到着し渋滞の原因を確認したところ数百メーター先のコンビニで大きな水溜りがあり、その中に車で通過しようとする方がたくさんいました。
しかしながらその水溜りというのは、人間の50cm以上あったのではないでしょうか!!SUVでしたら何なりと通過することはできる深さではありましたが、軽自動車で通過を試みる女性ドライバーいて、勢いよく車を水溜りに突っ込みましたが、時すでに遅く車はエンジンが止まった状態になってしまい、私は仕方が無く足を濡らしながら女性ドライバーの救援に向かったことがありました。その時の雨の状況は、1時間に90mm近い雨が約数時間続いた、観測所開設以来の大雨だったということでした。
その大雨が原因で、私のお客様数名が水害に遭遇してしまい、高級車は全て代替えとなってしまいました。殆どのお客様が一般車両保険をかけられて方がおおく、何も問題なく乗り換えていただきました。車両保険を加入されていたお客様は、一生に一回立ち会えるかの大規模水害を経験され、自動車保険(車両保険)の恩恵を受けられたのではないでしょうか?
顧客満足度調査(ランキング付け)はこう考えよう
顧客満足度調査というと、私も数年前までは車の営業マンとして、顧客となるお客様と接しておりました。販売会社またはメーカー主催で覆面リサーチを何度も行われたことを経験しています。そこでランキングを付けられて評価されたことがありますが、私個人的意見として、毎年上位にある会社は本当にすごい会社だと尊敬する次第です。
定期的に行われる営業マン同士の交流会でも、顧客満足度調査上位会社の営業マンと話をしていても説得力と安心さが感じられます。顧客満足度の高い会社は、自動車保険加入率(自動車販売数/新規自動車保険加入件数)などの指標でも全国でもダントツに高い数字を残しています。しかし、急激にランクアップした会社、乱高下の激しい会社はあまり信用できません。
ある会社では、顧客満足度調査を行う前に対象となるお客様宅へ訪問し、お酒を配り“お願い行脚”を行った会社がありました。その年は大幅ランクアップとなりましたが、翌年は何も対策をしなかったらしく大幅ダウンになってしまったことがあったそうです。本当の意味でお客様の満足度を向上させる為には、時間と労力がかかります。短時間でランクアップさせようとする会社は、必ずどこかでしわ寄せがあるのです。
自動車保険の顧客満足度調査では、もともとリサーチ会社が行う為、非常に信憑性が高いです。私は、元自動車保険のプロでありましたが、私が歩行者で交通事故に巻き込まれ、約1年近く入院とリハビリを行っていた時期がありました。交通事故に巻き込まれた直後には、相手方の自動車保険会社の担当者からは、わざわざ病室まで来て頂いてお見舞いをされましたが、その場で過失割合の話をされ、『私が勝手に車にぶつかってきた!!』まで言われてとてつもない経験をしています。
私の長年お付き合いをしている自動車保険の代理店の方に相手方の自動車保険会社について聞いてみたところ、その保険会社は昔からあまり対応の良くない会社であるそうです。しかし、ある調査機関主催の自動車保険顧客満足度調査では中間位置に属する会社でした。
自動車保険顧客満足度調査の結果をみて保険会社を決めようとお考えになられている方は、特に交通事故にあった後の満足度調査を参考にされたほうがいいのではないかと思います。自動車保険会社は、契約者から預かったお金を如何に(保険金)を払わないことが基本的な仕事となりますので、契約者の交通事故後顧客満足度調査に結果となって表れているはずです。
初めて自動車保険に入られる方へ
車を生れて初めて購入する場合、自動車税と自動車取得税、自賠責保険といわれる諸費用がかかりその他にも、任意保険(自動車保険)というものがかかってきます。自動車保険は、新規で加入する際は、年齢が若ければ若いほど保険料が高額となっていて、事故をしなければ未加入でもいいのではないかと考えてしまうほどの金額設定となっています。しかし、ある調査機関でのデータには、人生80年として考えて、免許を取得してから必ず一回以上は何らしかの交通事故に遭遇すると言われています。
新規の自動車保険料が高いから、保険料少しでも安くしたいとお考えの方へ・・・
新規の自動車保険は、どの自動車保険会社でも高い金額に設定となっています。自動車保険会社を選択することは、契約者の選択の自由となっていますが、自動車保険の内容はこれ以上の物はない位の最高の条件を選択することをお勧めします。
自動車保険を未加入でもいいのではないかとお考えの方へ・・・
車を乗ることは控えたほうがいいのでは?自動車保険は通称任意保険と呼ばれていますが、車の所有者が任意で加入できる自動車保険です。しかし、万が一ご自身で事故を起こしてしまった場合、物損または被害者の補償ができますか?ということをを考え下さい。自動車保険会社は、年齢が若ければ若いほど事故率が高いというデータの元から、保険料の設定をしているのです。最近では自賠責保険に近い位の保険加入率となっています。私からの個人的意見となりますが、初めて自動車保険に加入される方は、ディーラ-等の代理店から加入されることをお勧めします。万が一交通事故に遭遇した際には、きっと良い相談相手になってくれるはずです。私も昔は、相談相手にもなっていた事、最近では歩行者として交通事故に遭遇してしまいよく代理店の方に相談していました。
自動車保険を選ぶうえで、これだけはお伝えしたいこと
私は、過去に自動車保険の販売をしてきたものです。近年の自動車保険は、外資系自動車保険会社の参入により、通販型という対面販売とはならない販売方法が確立され、契約者にとっては保険料が安くなり、自動車保険会社の無料といわれるサービスがたくさん用意されるようになり、自動車保険会社の選択肢が広がってきています。自動車保険の内容は以前からから変わっていません。
- 車両保険
- 対人賠償保険
- 対物賠償保険
- 搭乗者傷害保険
は勿論、人身傷害保険という画期的な保険が発売され話題になりました。私の持論に近い話になるかもしれませんが、近年自動車保険料を安く済ませるために、通販型を選択される方が増えてきています。もっと安く済ませたいから、車両保険等の保険内容を変更されるかたもおられます。
私が現役時代での話ですが、新車を購入されたお客様で、新車当時は車両保険を加入されておりましたが、新車購入後3年目の自動保険継続時に車両保険は加入しない旨の申し入れがあり私も何度か説得を試みましたが、お客様も予算的な諸事情で車両保険までは手が回らないという理由で車両保険抜きの継続契約を行いましたが、しばらくしてお客様の車がガードレールにぶつかり大破させてしまった連絡がありました。
現場に駆けつけましたが、お客様の怪我はかすり傷程度でしたが、車は廃車寸前の状態となっています。この事故は、お客様の自損事故となり相手方も存在しない為、車の修理費用はすべてお客様負担となりますがしばらく前の保険継続時車両保険を抜いてしまったことが仇になってしまったのかお客様の車は、車両保険で車を直すことができず自己負担で修理をしなくてはならない事態に陥ってしまった、思い出がたくさんあります。
私が申し上げたいのは、自動車保険の内容を見直すことはあまり安易に考えてほしくないことです。場合によっては一件の交通事故で、ご契約者様の一生の問題になるかもしれないということを考え慎重に考えていただきたいということです。(私も自分で実証しています!)自動車保険継続の際は、出来るだけ自動車保険会社がおすすめする内容で継続されることを特におすすめします。
自動車保険を安くするために、自動車保険内容は変えずに自動車保険会社だけを変えることは特に問題はないと思いますが、車両保険を除くことは大変リスクがあります。ご契約者ご自身の車が現在市場でどれ位の価値があるのか?万が一全損になった場合に、ご契約者様が負担出来るのかを考え、自動車保険の内容を変更されることをお勧めします。
著者の情報
- 自動車販売会社で、自動車営業を17年程しておりました。自動車と自動車保険に関する現場の声をお届けいたします。
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